こんばんは。
昨日、アクセスカウンタをつけmixiに紹介したところ、24時間でなんと370人もの方がアクセスしてくださいました。皆さん、勉強熱心ですね。日本の医療はまだまだ安心ですね。
お互い頑張りましょう。
昨日は、少しややこしい問題を出してしまいました。基本的に呼吸療法認定士受験対策なのですがせっかく多くの方が興味を持ってくれたので臨床に関連のある問題を出題してみます。
というわけで、気管挿管による合併症は? 教科書的には10項目書いてあります。
ちょっと思い出してみてください。
どうでしょうか?いくつ出てきましたか?
答え
①片肺挿管 これは、よくあっては困ることですね。門歯から気管分岐部までの距離は、男性26cm 女性23cmとありますが、かなり個人差がありますのであまりこの数字は当てになりませんね。逆に男性は、経鼻挿管だと浅くなることもありますので要注意です。挿管したときは、確認するので片肺になることはあまりないと思いますが、問題なのは口腔ケアやテープの巻きかえで押し込んでしまうことです。常に意識しなければいけませんね。
②気管チューブの狭窄・閉塞 いわゆるキンクというやつですが、チューブの折れ曲がりや患者さんにかまれてしまうことで起こります。バイドブロックの使用はもちろん、気道内圧なども確認しましょう。また、人工鼻などを使っている時は特に注意しましょうね。後は、痰の貯留ということも考えられます。吸引チューブが入らない場合に考えられますし、呼出障害から、「呼気の延長」という症状も出現しますね。
③鼻の変形・鼻中隔壊死 特に小児でおこりやすいようです。私の経験では4ヶ月 経鼻挿管という方がいました。何度か入れ替えはしましたが家族がどうしても気管切開を嫌がったためです。幸い壊死の合併症はありませんでしたが、鼻の形は少し変わってしまいました。
④副鼻腔炎 以外に見落としがちですが、原因不明の発熱や感染兆候が出現した場合は、疑ったほうがよいようです。
⑤気管壁の壊死 高いカフ圧で出現します。低圧式のカフを使用したり、カフ圧計を積極的に使用しましょう。
ちょっと一息
⑥声帯浮腫 チューブの圧迫や刺激などで出現します。細めのチューブに入れ替えるか場合によっては、気管切開も必要となります。
⑦反回神経麻痺 気管チューブの圧迫により起こります。症状としては「嗄声(させい)」が出現します。当然、抜管後ですが・・・。
⑧サイレントアスピレーション これは、管理上とても大事ですね。完全にふぜぐのは無理です。ですのでアスピレーションしてもいいように、口腔ケアの徹底が重要になります。サイレントとは、静かに・・・という意味ですよね。アスピレーションは、「吸い込む」ということなので、カフを入れておいても知らずのうちに誤嚥してしまっているということです。
⑨事故抜管 不穏などで患者さんが抜いてしまうことです。十分な沈静が必要です。大事なことは、抜かれた時にすぐに対処できるようにバックバルブマスクを近くに準備しておくことと、マスク換気の技術を身につけておくことです。
⑩位置異常 気管チューブが曲がって入っていると、先端が気管壁にあたることがあります。レントゲン所見や吸引チューブの入り具合を常に確認しましょう。
以上です。
どうですか?結構復習になったのでは?慣れてくるとだんだん忘れてしまう部分も多いと思います。
意識して看護しましょうね。では、ごきげんよう。
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青柳智和
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